はっぱたんてい《キッピー山のラボ企画展示のご案内》

ひょうごエコロコプロジェクトの推進委員の山中詩子です。

今日は私が普段お仕事をしているキッピー山のラボの秋の企画展示《はっぱたんてい》についてご案内したいと思います。
(2021年10月2日(土)〜12月12日(日))

朝晩といちだんと冷え込む今日この頃。有馬富士公園の木々の葉もすっかり落ち着いた色合いに変化してきました。

この展示は、秋のはじまりから終盤までの木の葉の変化から時の経過を実感し、公園に来てくれた子どもたちが葉っぱとの出会いのきっかけとなるといいなと考えた展示です。

皆さんの園の子どもたちとの活動のヒントになれば嬉しいです。

キッピー山のラボ について

キッピー山のラボは今年(2021年)開館20周年を迎えた兵庫県有馬富士公園の中にある自然学習センターです。現在、6人の個性豊かで専門領域の違うコミュニケーターが子どもたちと自然と体験をつなぐきっかけを日々提案しています。年齢に応じた様々な自然体験プログラムや四季折々の有馬富士公園の魅力を伝える企画展示などを開催していて、楽しみがいっぱいのセンターです。今回は仲間のコミュニケーターにアイディアをもらいながら展示をつくりあげていきました。

写真(「はっぱにみつけたせん・いろ」)はライトテーブル(トレース台)をつかった紅葉や葉脈をよくみる装置です。遊びにきてくれた子どもたちは「キレイ!」「めいろみたい!」と様々な色やこまかい葉脈をじっくりみています。中にはお外でひろった葉っぱを観察している子もいました。

葉っぱをよ〜くみるきっかけ

展示では、葉っぱの裏表の質感の違いや、大きくした時の姿、カタチの多様性、紅葉の不思議など、いろんな角度から葉っぱをじっくりみることを提案しています。展示の中では3人の『はっぱたんてい』たちが、子どもたちに語りかけています。

『はっぱたんてい』という言葉には、子どもたちに好奇心をもってひとつのことを探究し続けてほしい、じっくりみることでみえかたが変わることに面白さを感じてもらいたいと願いをこめました。

自然界のふしぎ

展示「葉っぱどこにきえた」では、ホウの落ち葉が数日すると骨のような形状になったことの不思議から始まります。種明かしとして、ケースの中にいれたダンゴムシ30匹(展示開始時点)が、落ち葉を食べていくという展示です。森の中ではこうしたちいさな生き物たちが分解者として落ち葉を食べて森の土の豊かさをうみだしています。このアイディアはムシに詳しいコミュニケーターからおしえてもらったものです。私も目の前でどんどん葉っぱが消えていく様子をみて驚いてしまいました。今、これとは別に、ダンゴムシはどんな葉っぱが好きかダンゴムシからきいてみようと、いろんな葉を並べ実験しています。

子どもたちから感じる秋

先日、子どもたちとお外に出て落ち葉を拾い集めて絵を描きました。子どもたちは落ち葉を拾い集めながら、色や形、さわり心地などから葉っぱの情報を感じ取っているようです。自分の手で採集した後、画用紙にテープで葉っぱをはりつけて絵を描きました。

描くことで新たな発見がうまれます。並べてみて気づく大きさの違い、色の変化、カタチの差異…。比べることからいろんな気づきがうまれます。

そして、同じような葉っぱを拾い集めていても、作品になると全く違った趣きになります。

お互いの作品をみせあうことから感じる葉っぱの多様性。拾い集めることから子どもたちと一緒に行う制作は面白いなぁと感じました。

キッピー山のラボではキレイに色づいた葉を押し葉にして紅葉した葉っぱを長い期間楽しめる工夫をしています。一枚一枚採集して押し葉にした葉っぱで、お絵かきや工作遊びなどのプログラムをいろいろ実施します。

実際にふれることで、子どもたちが葉っぱをどう感じ、そこからどんな表現がうまれるのか今からとても楽しみです。

キッピー山のラボ 三田市有馬富士自然学習センター | 有馬富士公園にある しぜん・たいけん・ミュージアム (kippy-labo.jp)