秋が深まった頃、落ち葉の下に、毛虫がうじゃうじゃ!! それは、ケバエの幼虫です。(人畜無害)
秋になると、落ち葉がたくさん積もります。
落ち葉は、腐葉土になって、いろんな虫たちの食べ物になります。
ダンゴムシやヤスデは、落ち葉が好きです。カブトムシやハナムグリの幼虫は、腐葉土を食べますね。
落ち葉の下には、いろんな虫がひそんでいますよ。
落ち葉をかき分けてみると・・・
ごくふつうの、雑木林の地面。
秋になると、落ち葉がたまります。
何げなく、かき分けてみると、小ぶりの毛虫がいっぱい!!
もう少し、拡大してみましょう。いっぱいいるね!!
動画で見てみましょう
静止画では、その迫力がわからないので、動画にて。
むし苦手な人は、心づもりが必要かな。
ケバエの幼虫
これは、ケバエという虫の幼虫です。
ハエ、アブ、カは、同じ仲間の昆虫で、すべて、翅(はね)が2枚です。ケバエは、名前は「ハエ」とつきますが、この中では「カ」の仲間になります。
脚(あし)は、ありません
こんな姿をしています。じっくり見ると、かなりおもしろいです。
脚(あし)は、1本も、ありません。ハエの幼虫(うじむし)や、カの幼虫(ぼうふら)と、同じです。
毛の生え方も、チョウやガの幼虫とは、ずいぶんちがいます。
ケバエという名前は、幼虫の姿に由来してるのでしょうね。
みつけかた、そだてかた
うちの園にも、こんな虫が、うじゃうじゃいたらどうしよう・・・?
心配ありません。めったに、出会うことはないです。むしろ、みつけたら、ラッキー。
ふかふかと落ち葉がたまっているようなところにいますが、さがせばすぐに見つかる、というものではないです。
これまで、たくさんの園を訪問していますが、見つかったのは1ヶ所だけでした。
ケバエの幼虫は、寂しがり屋さんなので、たくさんの仲間と、いっしょに暮らしています。そのため、居場所を突きとめるのは、なかなか難しいです。
育てたことがないのでよくわかりませんが、腐葉土を食べているらしいです。
もちろん、さわっても、だいじょうぶ。
もしみつけたら、育ててみてください。カブトムシのマットで、育てられるような気がします。
春までに、さなぎになるはずです。
成虫のケバエ
ケバエにはいろんな種類がありますので、ここで紹介した幼虫が、どの種類になるのかは、よくわかりません。
いちばんよく見られるケバエは、ハグロケバエという種類です。
翅(はね)を広げた大きさは、2cmくらい。春にだけ、現れます。桜の花が終わった頃から、ゴールデンウィークの頃までが、多く見られます。
成虫も、刺したり、噛んだりすることはありません。
オスは、このように、空中に浮遊して、なわばりを張っています。
写真に撮ってはじめてわかりますが、おもしろい姿勢で飛んでますね。前脚を背中に背負っているようです。
写真の個体は、オスです。メスは、頭(複眼)が小さく、お腹がふっくらしています。
成虫は、何を食べるのかな・・・? 何も食べないかもです。
身近なところにも、ふしぎないきものが、います。
寒くなっても、虫さがしは、楽しいですよ。