冬の「葉っぱあそび」レシピ

冬の「葉っぱあそび」レシピ

ひょうごエコロコプロジェクトの推進委員の山中詩子です。秋の間にいろづく葉を採集して、" いきいき落ち葉"(押し葉)をつくると、冬の間にもいろんな活動を子どもたちと一緒に楽しめます。

遊びのヒントに、キッピー山のラボ(三田市有馬富士自然学習センター)での冬の押し葉のプログラムをご紹介したいと思います。

内容は、11月~12月に開催(今後開催予定)のものです。1月以降もまだまだ、押し葉で遊ぼうと思っています。その様子はまた折にふれてお伝えできたらと思います。

①ふれあい遊び(触る・ちぎる・集める)

キッピー山のラボでは0~3さいの子どもたちの自然遊びを月1回開催しています。2か月おきにテーマを変えて実施しています。12月は「まつぼっくりと葉っぱ」を中心の自然素材とし遊びました。その葉っぱも押し葉をつかいました。

白い障子紙の上に並べた押し葉をじーっとみていた子どもたちは、その後、手をのばしてさわってみたり、上からひらひらと落として遊んだりしていました。

たくさんの種類を用意すると、葉っぱの形や大きさの違いを感じることができます。また同じ種類でも紅葉の仕方や微妙に葉っぱのかたちが違って面白いです。押し葉にすると平らになるので、葉っぱの特徴を見比べやすいかもしれません。

質感の違いを触って確かめたり、香りを楽しんだり、ちぎってみたりと…じわじわと広がる遊び。この日は、並べた葉っぱは最後はちりとりとほうきで集めてもらうことにしました。これもまた楽しい遊びです。

②葉っぱでお絵かき(触る・描く)

キッピー山のラボで大人気のプログラムのひとつが「おちばでお絵かき」です。有馬富士公園の30種類以上の葉っぱを素材に白い画用紙にセロハンテープで貼り付けて絵を描いていきます。葉っぱの色や形から子どもたちの中の想像力が広がっていく、そんなプログラムです。子どもたちの作品も実に多様です。このプログラムで用意する葉もまた押し葉です。一枚一枚葉を押し葉にしたものを子どもたちに手渡しています。押し葉にすることで葉の水分を吸収することができ、葉っぱの色のあざやかさを引き出すことができるからです。

押し葉の仕方は、このプログラムの担当であり、長年、植物の研究をされているコミュニケーターから教わって何人かで行っています。手間暇はかかりますが、子どもたちの作品も長く飾って楽しんでもらうことができます。

植物標本の制作の時の技術から葉の色彩をいい状態で手渡せるように、葉の種類によって採取の時期や押している期間を微妙に変えています。押し葉にすることで、葉っぱのことがよくわかり勉強になります。

③ロウでコーティングする

押し葉をとかしたロウでコーティングすると、ぴかぴかの葉っぱになりとても素敵です。1か月くらいであれば十分そのまま飾りとしてかざって楽しむことができます。②の遊びの時に採集した押し葉をそのまま保管していたものをつかいました。葉の色合いもだんだんと落ち着いた深みのある色に変化していきます。キッピー山のラボではこのクリスマスのかざりにここ数年続けて開催して行っています。パンチで穴をあけて紐を通すガーランド風にアレンジしました。リボンをつけてもかわいいです。

ロウはお鍋で湯銭してとかします。透明色になったら、さっと葉をくぐらせて乾かします。そのままにしているとロウは膜をはり、白く固まっていきます。膜がはった時に葉をいれると、砂糖菓子のような雪のような白いコーティングとなります。好みに応じてアレンジできるのもロウならではの楽しみ方です。

④葉っぱでデザイン(貼り付ける)

キッピー山のラボでは展示制作の時に貼りパネル(のりつきパネル)の破材がでます。それを三角や四角などのかたちにカットして、その上に押し葉や木の実のドライ、小枝などをはりつけたかざりをつくって、クリスマスツリーにかざりつけしてもらっています。貼り付け方によっては様々な模様がうまれて、ステキなかざりになりますよ。

このプログラムは今週末(12/10(土)・11(日))に開催します。写真は昨年のもの。今年はどんなかざりがうまれるか今から楽しみです。

秋の間に実も収穫してそのままドライにしておけば、冬の間、いろんな制作の材料となります。キッピー山の秋はいつもそうした準備におおいそがしです。

⑤クリスマスのアレンジ

時間の経過と共に、葉っぱの色合いが落ち着いた深い色となり、冬のかざりつけにぴったりです。中でもクリスマスシーズにはいろんなヴァリエーションで楽しむことができます。

"いきいき落ち葉"(押し葉)にすることで、冬の間いろんな活動にいかせそうです。

クリスマスツリーも、アイディア次第でいろんなバージョンで創作できますよ。この写真も、別のコミュニケーターのアイディアです。手のひらサイズのクリスマスツリーはお手紙になっています。(今年は、12/18(日)に開催予定)

お散歩していて気になる葉っぱがあれば、ぜひ押し葉にしてみてはいかがでしょうか?地域にもよりますが、まだ押し葉のシーズンも間に合うかもしれませんし、常緑の葉っぱで試してみるのもよいかもしれません。

"いきいき押し葉"をつくったら、いろんな楽しみ方ができますね。

葉っぱを素材に遊ぶことで、葉っぱのことをよ〜くみたりさわったり親しむことができます。

子どもたちと園であれこれ楽しんでみてください。

みなさん、すてきな冬時間を~♪

ひょうごエコロコプロジェクト うたこさん

2022年12月9日植物,自然・生きもの

Posted by 山中 詩子